日本にはたくさんのお城がありますが、「備中松山城(びっちゅうまつやまじょう)」の名前を聞いたことがあるでしょうか?岡山県高梁市にあるこのお城は、実は日本の城好きなら一度は訪れたい“特別な城”なんです。でも、「お城って難しそう…」「歴史はちょっと苦手…」という方も多いはず。そんな初心者の方に向けて、今回は備中松山城の“スゴさ”と“魅力”を、やさしくシリーズで解説します。全10回(+おまけ)、お楽しみください!

「山の頂に築かれた備中松山城。深い山々に守られた“天空の城”が、いまも静かに高梁の街を見下ろしています。」
◆ 備中松山城は“天空の城”で有名!
まず、備中松山城の一番の特徴は、山の上にあるお城だということ。
標高430メートルの臥牛山(がぎゅうざん)の頂上に建てられているこの城は、秋から冬にかけて周囲に雲海が広がり、まるで雲の上に浮かんでいるような幻想的な風景を見せてくれます。
その姿から「天空の城」とも呼ばれ、インスタグラムなどのSNSでも人気の観光スポットになっています。

「天空の城・備中松山城。秋から冬にかけて現れる雲海の中に浮かぶ姿は、まるで幻想の世界。日本三大山城にも数えられるこの絶景は、国内外から多くの観光客を惹きつけています。」
◆ 現存天守12城のひとつって知ってた?
備中松山城がスゴい理由は、景色だけではありません。実はこのお城、江戸時代以前から残る「現存天守(げんぞんてんしゅ)」のひとつなんです!日本には昔、何百ものお城がありましたが、明治時代の廃城令や戦争でほとんどの天守は失われてしまいました。そんな中、今も当時の姿で残っている天守は、全国でたったの12城だけ。姫路城や松本城と並んで、備中松山城もその貴重なひとつに数えられています。しかも、山城で現存天守が残っているのは日本でここだけ! これが「奇跡の城」と呼ばれる理由なんです。

「現存天守で唯一の山城!備中松山城」
白壁と黒板張りのコントラストが美しい備中松山城の天守。消失の様々な危機を乗り越え、改修を経て今も残る、奇跡の城なのです。

現存天守で有名なのは何といっても、「白鷺城」の名で親しまれる世界遺産・姫路城。白く優美な天守群が日本最高峰の名城にふさわしい風格を漂わせます。

「千鳥城」とも呼ばれる松江城も現存天守の一つ。黒い下見板張りの天守は戦国の趣を色濃く残し、国宝にも指定されています。
◆ 戦国時代のリアルを感じられる山城
「なんでわざわざ山の上にお城を建てたの?」と思うかもしれません。
それは、戦国時代の武将たちが、敵から攻められにくいようにするため。山の地形を活かした“守りの城”だったんです。
実際に備中松山城を訪れると、険しい山道や高い石垣がそのまま残っていて、戦国時代の空気を感じることができます。
観光地として整備されていますが、ちょっとしたトレッキング気分も味わえるので、歴史に興味がなくても楽しめるスポットですよ!


「山道を進むだけで、当時の攻城戦の厳しさを体感。自然の急斜面と石垣が“リアル戦国”を感じさせます。」
◆ まとめ:初心者でも楽しめる歴史スポット
備中松山城は、「歴史が苦手」という人にもおすすめできる、絶景と歴史が融合した唯一無二のお城です。写真映えする景色を楽しみながら、ちょっとだけ戦国ロマンに触れてみるのも良いかもしれませんね。
次回は、「山城ってなに?」というテーマで、もっと深く山城の魅力を探っていきます。
お楽しみに!
▶ ワンポイント情報
✅場所:岡山県高梁市
✅特徴:日本唯一の現存山城、標高430mの天守
✅見どころ:雲海の絶景、歴史的な石垣と天守